これは私が小学生の時に体験したお話です。
小学5年生の夏に林間学校で
兵庫県の山奥の少年の家に宿泊にいきました。昼間はみんなで料理をしたり、木工体験をしたり、
さまざまなレクリエーションをして楽しみました。その日は夜ご飯を食べた後に、
臨時の先生たちの催しで
肝試しをすることになっていました。クラスの中で男女3人ずつの6名でグループを組み、
先生たちが考えたコースを回ります。夏の暑い時期でしたが、山奥の夜は少し肌寒く、
肝試しをするにはひんやりしてうってつけの涼しさです。グループにひとつ懐中電灯が与えられ、
いよいよ私のグループの番になりました。みんな怖いので腕を組みひとつの塊になって
肝試しルートを歩きます。先生は要所要所の場所に隠れており、
被り物やお面などで変装して脅かしてきたり、
手作りのお化けのモチーフの飾りで
脅かして来たりしました。みんなそのたびにギャーギャーという
悲鳴をあげて大騒ぎをしています。最後のゴールへと向かう山道を歩いている時に、
私はなんだか不思議と隣の茂みが気になり、
フっと視線を茂みの方へと向けました。すると、茂みの奥の方でふっわふわと
白いものが揺れているではありませんか。みんながギャーギャーと騒いでいるのを横目に、
私はその茂みの白い物体が気になって
仕方がありませんでした。すると、茶色の長い髪をなびかせて
白いワンピースを着た女性が
裸足で茂みを走っているのが見えたのです。私はなぜか怖いという感覚より、
綺麗だな〜という感覚を感じ
その女性に見とれてしまいました。その女性は颯爽と茂みを
走り抜けていってしまいました。あれ?先生でこんな髪の長い人いたかな?と
不思議に思い、肝試しが終わった後の集会で、
臨時の先生たちを一人ずつ確認しました。すると女性の先生は2人だけ。
しかも黒髪のショートカットではありませんんか。私が見たあの森を裸足で走る髪の長い女性は一体。。。
今も謎でしあかりません。


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