おばあさんが裏庭で草むしりをしていると、石から冷たい風が吹いた。触ると湿り、かすかな声が「動かすな」と囁く。驚いて手を離したが、夜、石がカタカタと動き、声が大きくなった。翌日、石に赤い染みが広がり、風が冷たくなる。静かな庭に響きが広がり、赤い目が地面から覗いた。おばあさんは悲鳴を上げて逃げたが、翌朝、石は元の場所に戻り、染みが庭に残っていた。
孫に聞くと、「その庭、昔、変なことがあったって噂だよ」と教えてくれた。おばあさんは石に近づかず、目を閉じるが、風が背後に漂う。あれはまだ裏庭にいるのだろうか。
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