12月の29日、仕事納めの日でした。
車での取引先への挨拶回りも終わり、
会社へ戻る途中の出来事です。
少し暗くなり始めた
確か夕方の4時頃だったと記憶しています。
赤信号の交差点で私は先頭で停車していました。
そこは国道の片側2車線で、
年末でなくても日頃から交通量が多い道路です。
対向車線も当然ですが赤信号で車は停まっていました。
ところが、対向車線の2台目の車が停まって、
3台目の後続の車がかなりのスピードで突っ込んできました。
おいおい!そんなにスピードを落とさずに停まれるんかいな?
と思って見ていました。
3台目の車はまったくスピードを落とさずに突っ込んできます。
その車はワンボックスカーで、
サンルーフから男の子が顔を出していました。
その頃はサンルーフの車が流行っていて、
規制も今ほど厳しくありませんでした。
車はまったくスピードを落とさずに、
停車していた2台目の車にかなりの勢いで追突しました。
あ~ぁ やっちゃったと思った瞬間!
その車から何かが私の車に向かって飛んできました。
その物体は私の車のフロントガラスに激しい勢いでぶつかりました。
そうです!サンルーフから顔を出していた男の子が、
車がぶつかった勢いで飛んできたのです。
しかも私の車のフロントガラスに。
フロントガラスは割れましたが、飛び散りはしませんでした。
身体は真横の状態で顔を私の方に向けて、そこに男の子がいるのです。
顔は血だらけ、最初の数秒は手がピクピク!と動いていましたが、
すぐにダラン!として動かなくなりました。
私は車のハンドルを握りしめたまま動けませんでした。
じっと前方を見たまま硬直していました。
私は他の車の運転手から促されて我に戻り、
車から降りました。
周りは騒然としていましたが、
私だけが事態をまだ理解できずに呆然としていました。
救急車、警察、レッカー車などがきて、
騒然とした中で私の車のフロントガラスにいる
男の子は運ばれていきました。
救急車の隊員が男の子を運ぶ時に、
「もう!息が無い」という一言が聞こえました。
事故処理やら警察の事情聴取を終えて、
会社に帰ったのは夜中に近かったと思います。
それ以来、私は1年に2~3回は、
夢にその男の顔が出てきてうなされます。
コメントを残す