近畿地方で目撃されていた、
有名な「栄養足りない」おじさんの話です。
そのおじさんは、見た目は長身で痩せ型、
メガネをかけて野球帽をかぶった40代ぐらいの人物です。
交差点の角に立っていて、
道行く人に「すみません、栄養足りないんです。
お金を貸して下さい」と声をかけてきます。
それ自体はよくある寸借詐欺まがいの話なのですが、
あるとき知人(Aさん)が「栄養が足りないなら、
お金じゃなくて食べ物を渡してみよう」と言い出して、
一度コンビニの菓子パンを渡してみたことが有ります。
すると次からそのおじさんは、
交差点でAさんを見つけると、
今までと違う行動を取るようになりました。
ニヤッと笑ってAさんの方に歩いてきて、
近くまで来るとバタリと倒れるようになったんです。
そしてAさんの足元ですがるように
「栄養足りないんです……」と訴えてきます。
Aさんは周りの目も気にして、
思わず財布から1000円札を取り出し、
おじさんに渡してしまいました。
それ以来、おじさんは交差点で
Aさんを待ち伏せするようになりました。
Aさんもできるだけその交差点は通らないようにしていたのですが、
どうしても用がある際に交差点を通ると、必ずおじさんがいるそうです。
そしておじさんはAさんを見つけると、嬉しそうに近くまで駆け寄り、
そして倒れて「栄養足りないんです……」と言ってきます。
現在はその交差点でおじさんを見かけなくなりましたが、
Aさんは未だにその交差点を通るのは怖いということです。
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