怖い話をしたら幽霊が引き寄せられる、
だからそういう話はあまりしてはいけないよ、
と子供の頃に祖母に言われた事があります。
その時は「嘘だ、夜中にトイレに行けなくなるから
止めとけって事なんだ」と思っていました。
しかし大学生の時、1人暮らしをしている
私の部屋で友人達と飲んでいる時に、怪現象が起きたのです。
夜中の0時を過ぎた頃、
いい感じに酔ったA子が「怖い話をしよう」と言い出しました。
怖がりなB子は嫌がりましたが、
悪乗りした私とC子はしようしようと囃したてました。
A子がしたのは
「怖い話をするとオンナノさんがやってくる」という怪談です。
オンナノさんは全身ずぶ濡れで、頭顔手足と全身泥まみれの姿です。
怖い話をしている人の後ろに
いつのまにか寄り添い耳元でこう囁くのです。
「悔しいお前も同じ目に合わせてやる」
オンナノさんは友人達と幽霊が見えるという廃墟へ行き、
1人取り残されてそのまま亡くなった女性の霊とA子は言いました。
今も自分を置いて行った友人達を探して
彷徨っているのだそうです。
その話の最中に、部屋のインターフォンが鳴りました。
ピンポーン、ピーンポーン、
ピンポンピンポンと何度も何度も鳴らされます。
皆で固まって動けずにいると、
5分も経った頃にやっと鳴り終えたのです。
「凄いタイミングだったね」とA子が言い、
「だから止めようって言ったんじゃん」とB子が言いました。
C子が「こんな時間に何だったんだろうね」と言って、
私が「さあ?出ない方がいいよね」と言ったその後です。
「悔しい、お前も同じ目に合わせてやる」と
耳元で女性の声がしました。
はっと周りを見てもA子B子C子以外見当たりませんでした。
でも私は見てしまったのです、姿見に写る、
私の後ろにいる恨めしそうな顔をした女性の姿を。
2016年3月20日 at 8:41 PM
C子が外でピンポンスタンバイ→ピンポン後に背後に回って囁くっていうオチを期待してたのに!