これは私が小学生の頃体験した怖い思い出です。
当時私は学校まで電車に乗って通っていました。
片道30分ほどの電車の時間は時に退屈になったりしました。
いつもは姉とその友達と私の3人で電車に乗り
学校までいつも一緒でした。
でもごくたまに、部活などで姉が時間が遅れたりすると
1人で電車に乗ることもしばしばあったのです。
そんな、1人での電車の中での出来事でした。
季節は冬で外は真っ暗、
電車の窓からボーッと景色を眺めていました。
当時私は電車の一番先頭に立って景色を見る事が割と好きだったので、
その日も同じく暗い景色を堪能していました。
そしてふと、ある楽しい思いつきをしました。
それというのが、「窓ガラスに映った人を振り返って探していこう」
という風な内容でした。
1人で景色ばかり見るのも飽きてきたので
ちょうどいいゲームを思いついたとばかりに
早速窓ガラスにうつる人の中から特徴のある人をピックアップ。
そして後ろを振り返って見つけたらクリア、
という何とも単純な作業ですが、
意外に良い暇つぶしになり夢中になって遊びました。
はたから見たら、ランドセルしょった子供が
何やら1人遊びをしてるなぐらいにしか見えなかったと思います。
そして一通り窓ガラスに映る人を探し出して、
ふと背の高いメガネの男性に気付きました。
その人はみんなより頭1つ分も背が高かったので
随分特徴的だったのですが、
何故今の今までその人を見つけられなかったんだろう?と不思議でした。
でも、停車駅での人の乗り降りもあるので
その時に乗ってきたのだろう、
と何も気にせず後ろを振り返った私は
初めて心臓が止まるかと思いました。
そう、そのメガネの長身の男性はどこにもいなかったのです。
あんなにわかりやすい人を探せないはずがない、
と何度も振り返っては確認したけれど、
初めの一回きりでそれ以降は2度と窓ガラスにも映りませんでした。
初めは自分の気のせいかとも思いましたが、
未だにやはりあの時確かに男性は映っていて、
そして実際にはいなかったのだ・・・と怖くなります。
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