2月の上旬のことです。
東京から3人ほど友人が遊びにきてくれることになりました。
目的はスキーでした。
私たち夫婦は札幌で生活していたのでそこから良いスキー場、
ルスツに行くことになりました。
札幌周辺を観光し、それから小樽経由で
ルスツに向かって車を走らせていました。
時刻は20時過ぎ、そこまで遅くない時間でしたが
時刻とは関係なく天候が荒れており、かなり強く吹雪いていました。
進むたびに雪は強くなり、夫は初めての雪道運転、
乗っていた友人含め全員緊張しながら進んでいました。
山道は街頭もなく、真っ暗。途中までは前に一台車が走っており
その車を目印に走っていたのですが、
残念ながら途中でいなくなってしまいました。
暗い山道の中、私たちの車1台、吹雪きの中を走行、
すると、一気に雪が強くなり、ホワイトアウトになりました。
ほぼ全員が初めての体験。夫も思わず減速。
一息つくと少し前がみえたのでまた走り出しました。
すると、左手から白のバンが前に入ってきました。
私たちはまた前に1台車がいてくれることにとても安心しました。
「仲間ができたね」と皆の顔に笑顔が出たところでまた雪が強くなってきました。
すると前の車のバックライトがだんだん薄くなっていくように見えました。
車は確認できるのですが、ライトだけだんだん薄くなっていきました。
みんなで「前の車ライト消えちゃう!」としきりに話しているうちに
前の車は完全に見えなくなってしまいました。
全員が消えた瞬間を見ており、動揺していると、
カーブに差し掛かったところで対向車が大きく膨らんで曲がってきました。
速度を落としていたのでぶつかることはありませんでしたが、
危ないところでした。
対向車はクラクションを鳴らしながら走り去り、
私たちの心拍数はかなり上がっていました。
気を取り直して速度を上げ、白のバンを探したのですが、
結局1本道も先で出会ったのは違う車で白のバンはどこかに行ってしまいました。
私たちは少し気味が悪い思いをしながらも、
白のバンが「注意しろよ」と言ってくれたと思うことにしました。
その後危ないことは特になく、目的地のルスツへたどり着きました。
ただでさえ寒いのに身の毛がよだつ出来事でした。
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