私達が8年前に実際に経験した体験談です。

私は長年アメリカに留学をしていて
数年ぶりに日本に帰ってきました。

私が留学中に両親が離婚をして
家を手放したりしたので、日本に帰っても家がなかったのもあり、
伯母Bのマンションに居候させてもらっていました。

日本に帰って来てからは居候させてくれる伯母Bの姉、
伯母Aと一緒の職場でアルバイトをして
忙しくも充実した毎日を過ごしていました。

仕事は事務でしたが膨大な量がありましたので、
決算前などは夜中まで仕事を伯母Aとする事が多かったです。

仕事を終わらせてからは終電もないので、
伯母Aも伯母Bの家に一緒に泊まる日がよくありました。

私は夜型で、大体いつも2時あたりにお風呂に入っていました。
当然伯母たちは眠っています。

居候を始めて1週間ぐらいの頃でした。
お風呂から出て玄関の前を通ろうとしたその時です。

ひたひたと外の廊下を静かに歩く足音が聞こえて
”こんな時間にもう新聞配達?”と不思議に思ったまさにその時、
ドンドンドンドンドン!ドアをグーで叩く音がしてビックリして
その場で凍りついてしまい動けませんでした。

翌朝、伯母A,伯母Bに昨晩遅くにドアをだれかが叩いた話
朝食の時に話してみました。

すると”ホントにー?私、眠りが浅いから
ちょっとした物音ですぐに起きるけど昨日は全然聞こえなかったよ~”と
笑顔で返されました。

2対1で何も聞こえなかったと言われてしまい、
その話はそこで終わりましたが、次の晩もその次の晩も
確かに夜中にドアを叩く音はハッキリと聞こえました。

私の居候していた部屋はお風呂と向かいの一番玄関に近い部屋です。

どうしても気になって怖かったので伯母Aにお願いして
一緒に夜部屋に泊まってもらう事にしました。

4日間連続でドアを叩く時間は決まって2時9分
時計を見て毎回チェックしていました。

住んでいるマンションの部屋はエレベーターを降りて一番奥で、
夜仕事から帰って廊下を歩く時は何故かいつも不安になりました。

さて、一緒の部屋で泊まってくれる伯母Aは先にお風呂も入り、
お化粧を落としてパジャマに着替えていつでも寝れるように準備万端。

フェイス・パックをしていたらもう夜の2時に!
一体伯母Aが何をしているのか気になり
洗面所に様子を伺いに行こうとすると!!

フェイスパックをした伯母Aが玄関で正座をして
”その時”に備えて待ち構えていました。

夜の2時に玄関に正座している伯母に腰を抜かしそうなほど驚き
”こんな所で何やってるの?!”と聞くと
平然と”何が起こるのか待っているんでしょ?
来たら今日こそはドアを開けて注意してあげるよ”とパックした顔で言われ、
バカバカしくなってきたものの私も伯母Aの隣りに体操座りをして
壁によりかかり、笑った事で少しリラックスしてきたその時でした。

ヒタヒタと静かな足音が聞こえたので伯母に”来るよ!”と
伯母を小突いて合図しました。

すると、ドンドンドンドンドン!もの凄い勢いでドアを叩きドアが激しく揺れ
間髪入れずにドッカーン!ドアを足蹴りしたような音に驚いて
伯母Bも飛び起きて走ってきました。

私たちは”来る”と分かっていたものの驚きとショックで震えるばかりで
とてもドアを開けられる状態ではありませんでした。

翌朝、ドアには蹴られた時に付いたような凹みがあり、
不気味だったのは誰もタバコを吸う人が居ないのに
タバコの吸い殻が7~8本散らばっていて植木鉢が全て倒されていたこと。

明らかに誰かが嫌がらせをしている
その事実を認めるのは怖かったです。

それからドンドン叩くのはエスカレートし、
窓の隙間から丸めたティッシュを投げ込まれたり
気持ちの悪いコトが続きました。

怖くてドアは開けられずにいましたがある日、
隣の隣の部屋の女性が住宅侵入で逮捕されました。

それから夜中にドアを叩く音がパッタリとなくなり、
それ以来平和に過ごしています。