私がまだ若い時分に聞いた割と有名なお話で、
実話だったと記憶しています。
まだ筑波学園都市ができたばかりの頃、
筑波大学内では、自殺が多く起きていることで有名でした。
私の同級生も研究者としてその地で勤務していたため
様子を聞くと、ああまたか、という感じで起きていたようです。
当時は閉鎖的で娯楽が少なく白い壁に囲まれて圧迫感を感じる、
というような感想でした。
その頃、大学内の同じ場所で、ジョギングまたは
マラソンをしているかのような走る
男性らしき幽霊が出ることが話題になりました。
大勢の目撃者がいるため気味悪くてたまらなく、
お祓いをしてもあまり効果がなかったようです。
自殺があった場所ならともかく、
まだ新しく整地され建設された場所なので、
どうしてその場所に幽霊が出現するのか理由は不明のようでした。
しかしある時、流石にまだ若く、
頭の良い人達が集まっている所だけのことはあり、
思いがけない対策をして解決に至ったのだそうです。
その幽霊が出現して走り、消えるあたりに
白いゴールテープを1週間から10日ほど張ったのだそうです。
それ以来、幽霊は現れることはなくなったそうです。
若い知的な人ならではの、幽霊となって現れる側に立って考えた
理論的な発想と方法で、TVでも取り上げられ話題となり感心されていました。
強力な御払いの術で治まることは可能だったかもしれませんが、
本人の苦しみは終わらずにどこかで永遠にがんじがらめになっていたかも知れません。
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