これは私が大学4年生の時、
実際に体験した悲しくも怖い話です。
私は地元は徳島ですが、
大学は長崎で一人暮らしをしていました。
当時、付き合っていた一つ年上の彼女いまして、
その日は朝から大学で講義を受けた後
いつものように彼女に会いに車を運転していました。
彼女が住んでいたのは
私が下宿していた所から山を越えて30分ぐらいの所でした。
時間は夜の19時前後で、いつもの山道を走らせていると
普段は停まる事のない信号につかまってしまいました。
早く彼女の所へ行きたく、周りを見渡していると、
交差点の向こう側に白い着物を着た
女性らしき人が見えたような気がしました。
気が付いた瞬間に信号が変わったので、
その時はあまり気にせず車を走らせ、
彼女の元へ向かいました。
彼女に会った際に、
さっき会った白い着物の女性の話をしたところ、
彼女もあまり気にせずにちょっと面白がるような感じで
その場は終わりました。
その日は彼女に家に泊まり、朝を迎えました。
次の日の朝、彼女の携帯が鳴り、
お母さんからの何でもない電話でした。
電話を切ってすぐに私の電話が鳴り、
着信画面を見ると親父からだったので、
彼女に笑いながら「次は僕の親からかかってきたよ」と
電話にでました。
何気なく軽い感じで「おはよう」と出ると、
親父が心なしか暗い声で電話に出ました。
親父「お前今、何してるの?」
私「まだ部屋で寝てたよ」
親父「今から徳島に帰ってこれないか?」
私「無理やで。卒研があるからまだ帰れないよ。どうしたん?」
ここで急に親父が電話口で泣き出し、
親父「○○(私の妹)が死んだ」
私はその言葉を聞いて固まってしまいました。
聞くと妹はいつも夜に風呂に入るのですが、
もともと体が弱く、心臓が強くなかったので、
風呂に入るときは気を付けていたのですが
その日、気温差が大きく、シャワーを浴びた時に
心臓に負担がかかり、そのまま亡くなったそうです。
私は急いで準備し、徳島に帰る用意をしていた時に、
彼女はふと言ってきました。
「そう言えば昨日、白い服着た女の人見たって・・・」
私は手が止まり、
背筋が凍る感じがしました。
昨日の女性はまさか、
妹が最後に会いに来てくれていたのかもしれなかったと・・・
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