現在、都市部で一人暮らしをしている私が
実家に住んでいた学生の頃の話です。

私には妹がいるのですが、
当時、少し広めの部屋を子供部屋として与えられていたので
普段寝るときは、その部屋で布団を並べて二人一緒に寝ていました。

ある日の真夜中、夢なのか現実なのかわからない
ぼんやりとした起き方をした私は
寝ぼけながらにも寝苦しさと四肢の痺れを感じており、
それに加え、なぜかとても怖い感覚があったのを覚えています。

子供部屋には廊下へ続くドアがあり、
夏が近かったこともあり風が通るように開けていたのですが
ふとそちらに目を向けると
廊下の天井あたりに麻袋を被った何かが引っ付いていました

今でも夢なのか何かの現象だったのかよくわかりません。

それは人の形をしているのですが、天井に対して水平に張り付いており、
顔らしき麻袋の大きさに対して、体の面積が薄すぎたのです。
言葉通り、「張り付いている」という感じでした。

普段目にしない何かを見てしまった気がして怖くなった私は
隣で寝ている妹に手を伸ばしたのですが、
四肢が痺れている私はうまく妹に近づけず
ただただ怖かったことを覚えています。

なんとか妹に触れ、揺すって起こそうとしたのですが
彼女は起きてはくれませんでした。

とにかく妹に体を寄せ、そのまま無理矢理に目を閉じました。
その後、いつ眠ったのかはわかりません。

金縛りと夢だと言われればそれまでなのですが、
夢にしてはリアルで、妹を揺すり起こそうとした感覚まで全部覚えており、
何の体験をしたのか、よくわからない記憶になっています。

これは夢だったのでしょうか?