山口県の田舎道に小さな交差点があります。

現在は信号機が付いていますが、
20年位前までは信号がなく、
よく交通事故が起こっていたようです。

亡くなった方も何人かおられるようで、
地元の方が死者の霊を慰めるためと、
事故がなくなるようにと言う願いを込めて
真っ白な女性の像を建て「見守り女神像」と名付けました。

彫刻で顔が形作られていて美しい像なのですが、
ある時期から少しずつ顔が黒ずんでいきました。

顔から下は足元まで全く変化がなく白いままなのですが、
顔だけ、綺麗に塗りつぶしたように黒くなってしまったのです。

地元の方が誰かのいたずらかと、塗料で顔を白く塗りました。
しかし、暫くするとまた、顔面だけが
真っ黒に変色してしまう
のです。

何度、塗り返しても同じ事の繰り返しです。

この像ができて1年ばかりが過ぎた時、
この像から100メートル程離れた所に建てられている、
お寺の僧侶の像の顔が変色していると気づいた人がいました。

お寺の境内にある銅像で全体的に黒っぽい色です。

ところが、いつの間にか顔だけ
色が剥がれたように白くなっている
のです。

お寺の方が黒く塗り変えても、また白っぽくなります
地元の人は、ある事に気づきました。

女神像と僧侶像は約100メートルの距離を挟んで
真正面に向き合っている
のです。

そこで全く同じような女神像と僧侶像を、
各もう一体づつ作成し、それぞれの真横に並ぶように設置
しました。

すると、それぞれの顔が元通りの「白」と「黒」に自然と戻り、
以降変色するとこはなくなったそう
です。

宗教や誕生した時期は違え、
多分見初めあったのではないかと地元では言われています。