この話は、わたしが27才の時に転職をした職場での話です。
その職場は、某県の工業高校定時制でした。
勤めはじめて、数ヶ月が過ぎ、
同僚や仲間とお酒を飲む機会も増えてきました。
勤め先から少し歩いたところに飲み屋が数件あり、
よく仕事終わりには飲んでおりました。
その日も、仲間と仕事終わりにお酒を飲み、
楽しんでおりました。
つい時間を忘れて飲んでしまったので、
家に帰るのが面倒くさくなり、職場で寝て帰ろうと思い、
飲み屋から職場まで引き返してきました。
畳の詰所があるのでそこで横になり、
しばらくはうつらうつらとしていると、
外から子供のような声が聞こえてきました。
こんな時間に子供が遊んでんのかな位にしか思わずに、
その日は眠ってしまいました。
それから、数日、今日も飲み屋でお酒を飲み、
以前、職場に泊まったのが帰らなくても済んで、
とても楽だった事もあり、また職場に戻って横になりました。
すると、また子供の声がしました、
どうやら2人で遊んでいるかのようでした。
こんな時間におかしいとは思いましたが、
しばらくすると声も聞こえなくなったので、
そのまま眠りにつきました。
そして、また別の日に、お酒を飲み、職場で寝ていると、
またしても子供の声が聞こえてきました。
よく聞いてみると、どうやらかくれんぼをしているようでした。
明くる日、そんな話を職場の古い先生に聞いてみたところ、
この学校で以前、幼い兄弟が遊びに来ていて、
かくれんぼをした時に、弟が隠れた場所が
汚水の排水マスの中に隠れてしまい、足を滑らせて下に落ち、
そのまま亡くなってしまったらしいのです。
それからと言うもの、いまだに子供の霊が、
自分を見つけてくれるのを待って、
夜な夜なかくれんぼをしているらしいのです。
それを聞いてからは、
もう職場で泊まることはしなくなりました。
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