不動産会社に勤める友人から聞いた話ですが、さいきんは不景気が続いていたため、できるだけ安い家賃の物件を求める人が実は結構多いということです。相場よりも安い物件となると、築年数がかなり古いもの、あとはいわゆる事故物件のものになります。

実際に事故物件を嫌がる人が多い一方で、家賃が魅力的なことから、利用者は多いので募集をするとすぐに借り手が見つかるということです。現場にいると、事故物件といわれても怖いと感じることもなく、特別な現象とかが起こることもないようです。

しかしある時、事故物件ではないのに、物件のオーナーが家賃設定を低くするのでできるだけ早く借り手を見つけて欲しいといってきました。不思議に感じながらも、魅力的な立地にあった物件で、築年数も浅いことから仲介を引き受けました。

すぐに借り手も見つかって入居することになりましたが、なぜか1年ごとの更新を断わられたり、途中退居をするということが続いたということです。上司からは何か理由があるのではないかといわれて、物件調査のために泊まることにしました。気になる騒音もありませんし、間取りも魅力的で不便なこともありません。

夜になってお風呂に入り、湯舟から上がろうとすると足の指に髪の毛が巻き付いていることがわかりました。

前の住人が退居をしたときに専門掃除業者を入れてる筈なのでおかしいと感じましたが、特に気にはしませんでした。その後、問題がなかったと再び賃貸物件として出したら借り手が見つかりましたが、再び途中退去をすることになりました。

同年代の借り主だったこともあり、気軽に理由について聞いてみると、お風呂に長い髪が浮かぶことが合って気味悪いということをこっそり話してくれたそうです。長い髪がどこからくるのかは、今だに謎のままで、さらにその物件はいまだに住人の入れ替わりが多いということです。