学生が学校の屋上に上がると、錆びた鍵が落ちていた。拾うと冷たく、ポケットに入れたが、夜、鍵がカタカタと動き、「開けろ」と囁く声が響いた。翌日、屋上のドアに鍵を試すと、軋む音と共に開き、暗闇に赤い目が光った。驚いて逃げたが、夜、鍵が机に戻り、声が大きくなった。静寂を破ってドアが震え、細い影がこちらを覗き込む。彼は悲鳴を上げて逃げたが、翌朝、鍵は元の場所に戻り、埃が床に散らばっていた。

友人に聞くと、「その屋上、昔、閉じ込められた子がいたって噂だよ」と教えてくれた。学生は鍵を捨てようとしたが、夜になると声が耳元で響く。