荒木飛呂彦作の人気漫画『ジョジョの奇妙な冒険』の第三部の中に、
かつてアメリカで起きた911テロ事件を予言するような描写が描かれている。
その場面とは、主人公の空条承太郎を狙う刺客の一人、
ボインゴがバスの事故を予言したところである。
『ジョジョの奇妙な冒険』は
第三部から「スタンド」と呼ばれる概念が登場する。
「スタンド」とは大雑把に説明すると守護霊のようなもので、
姿、形、能力は様々である。
前述したボインゴもスタンド使いである。
ボインゴは「トト神」というスタンドを持っており、
その形は漫画のようなものである。
「トト神」は近い未来を、漫画という形で予言するスタンドだ。
そして、問題の911テロ事件が予言されたとされるのは、
ボインゴに接した日本人漫画家が10時半ごろにバスに乗り、
その後事故に遭って電柱に刺さって死ぬことが予言されたコマである。
これらのコマで911テロ事件を示唆する要素はいくつかある。
1.日本人漫画家の服に「911」とデザインされている。
2.バスに乗った時刻が10時半である
(911テロ事件によって世界貿易センターが崩壊したのは10時28分)
3.男性が死亡しているコマの背景に飛行機が描かれている
など……
さらにこの回が掲載されている単行本が発行されたのは、
911テロ事件が起きる11年前である。
トト神の能力が予言能力であることも都市伝説となった要因かもしれない。
また、作者の荒木飛呂彦とマルチタレントの中川翔子が対談をした際、
この都市伝説について荒木先生は「自分でもわからない」
「なぜ描いたのか覚えていない」と答えた。
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