いわずと知れたジブリ作品である「千と千尋の神隠し」。
あの独特の世界観に引き込まれた人も多いのではないでしょうか。

しかしこの作品、実はちょっとこわい噂話が沢山あるのです。

主人公である千尋は両親を豚にされた冒頭、
油屋の経営者である湯婆婆に「名前」を取られてしまいます。

この「名前」というものは非常に重要なもので、
神や悪魔に名前を知られるということは
魂を握られることと一緒、とも申します。

そんな重要なものを奪われてしまう彼女はこの時、
自分の名前を紙に書くのですが…

千尋の本名は「荻野 千尋」です。
ところがこの時の彼女はどういうわけか、荻野の「荻」の字、
火にあたるところを「」と書いているのです。

これでは真名を教えたことにはならないそうで、
結果彼女と彼女の両親は助かったのだ、という噂話があるのです。

次に、舞台となった「油屋」の噂話
このお店は神様のためのお風呂屋さんです。

千尋が湯婆婆の所に行くためエレベーターに乗った時、
無言で付き添ってくれた「おしらさま」や、
黄色いひよこの形をした可愛い「オオトリ様」などなど、
さまざまな神様がこの油屋を利用している様子。

この油屋の由来は江戸時代にあった「湯屋」で、
湯屋で働くのは「湯女」と呼ばれる女性。

この女性たちは娼婦の役割を担っていたそうです。

実際、油屋のお客は全員男性で、
お風呂場や部屋も個室に区切られていますよね。

これを千尋の境遇にあてはめると、ちょっと嫌な気分になります。

両親のために働くことになった彼女は、
「千」という源氏名を与えられる。考えようによっては、
そうあてはめられなくもないのです。

この噂話宮崎監督が「風俗業界を描きたい」
といった旨の発言をしていたことから有名になった
もののようでした。

最後にちょっと悲しい噂話

ハクを救う決意をした千尋が、
カオナシや小さくなった坊たちと電車に乗るシーンがあります。

あれの行き先、最終地点はどこなのでしょうか。
この噂話では、この電車はあの世に行くためのものだとしています。

この電車に乗るための切符をくれた釜爺は、
「 うーん…行くにはな…行けるだろうが、帰りがなぁ …」
渋る理由はここにあるのかもしれません。

更にこの電車のシーンで、途中に気になる女の子が
映ったことに気付いた方はいらっしゃいましたでしょうか。

おかっぱ頭の女の子が、たった一人。
ぽつんと駅に佇んで電車を見つめているシーンがあります。

ジブリ作品でおかっぱ頭といえば…?

少し成長している気がするのですが、もしかしたら彼女は、
あとあと来るであろうお兄さんを待ち続けているのかもしれませんね。