アンパンマンといえば、子供に絶大な人気を誇る正義の味方。
ジャムおじさんが作っていたパンに流れ星が落ちて生まれました。

名前のとおり顔はアンパンでできており、
お腹が空いて泣いている子供たちに分けてあげます。

濡れたり汚れたりすると力が出なくなってしまいます。
宿敵・バイキンマンとの戦いでは、顔を汚されピンチになると
ジャムおじさんが新しい顔を作って、その顔と交換されます。

これが誰もが知っているアンパンマンです。

しかし、作者・やなせたかしさんが最初に描いたアンパンマンは、
普通のおじさん
でした。

人間ですが、一応空を飛ぶことはできます。
このときのアンパンマン“お腹が空いた人のところに
アンパンを運ぶ人”
でした。

特に強いわけではなく、空が飛べる点を除いては普通の人間です。
しかも、最終回では、敵の国にアンパンを届けに行き
撃ち殺されてしまいます。

トラウマになりそうな内容ですが、
やなせたかしさんが何故このようなヒーローを生み出したのかというと、
本人の辛い戦争経験が根底にあります。

従軍していたやなせたかしさんは、
戦争とは悲惨で誰も幸せになれないと感じており、
そのことを伝えるため、ヒーローが死ぬという悲しい設定を作りました。

平和を願ってあえてそのようなラストを書いて、
作品のなかに戦争に対するメッセージを伝えたのだと思います。

因みに、アンパンを運んでくるという設定は、
売れない漫画家時代に空腹を抱えて過ごした毎日から思いついたそうです。

食べ物がやってきたらいいのにな、と思ったことから、
アンパンを運ぶヒーローは誕生したそうです。